6月3日に『VALORANT Challengers Japan Split2 Play Off Semi Final』が開催された。
VCJ Regular Season を1位で通過するも、Playoff Upper Bracket FinalでJadeiteに敗れたSCARZ。
そしてRegular Season を3位で終えると、PlayOffs ではCrest Gaming ZstとCrazy Racoonの両チームにフルマップの激闘の末勝利したFENNEL。
前日の大雨の影響で試合開始時刻も遅れたこの激闘を制し、Jadeiteの待つGrand Final への切符を手にしたのは果たしてどちらのチームか?!
下馬評とチーム状況
Regular SeasonではYoshiiiの大活躍もあり、HAVENにて13-5と圧勝するなどFENNELを圧倒したSCARZが事前の勝利予想ではやや優勢か。
しかし同カードの対戦となった三ヶ月前のSplit 1 Playoff Semi Finalにおいて勝利したのはFENNEL。BO5(※)番長とも呼ばれるその実力を今回も見せられるだろうか。
※BO5 = Battle of five
最大5マップで試合を行い、3本先どりしたチームの勝利する形式のこと
SCARZのメンバーと試合開始前までの通算スタッツ
注目はJemkin。ACS(※)全体2位、KAST(※)全体1位の成績を残す高水準のロシア人デュエリスト。
また今シーズン多くのクラッチを見せているAllen、TORANEKOの日本人コンビにも注目が集まる。
全体としてSCARZは、Kr1stalのIGL(※)の元ドライピークを積極的に行う攻撃的なチーム。
※ACS = Average Combat Score
どれだけ有効なキルを取っているかを示す数値
※KAST = kill /assist / survive / trade のどれかに関与するラウンドの割合
どれだけ無駄死にしていないかを示す数値
※IGL = in game leader
試合の中でリーダーとして味方に指示を出すキャプテン
FENNELのメンバーと試合開始前までの通算スタッツ
注目はACS全体5位、KDA(※)全体2位のSyoutaとClutch(※)数全体2位のhiroron のコンビか。それぞれセンチネル、コントローラーながら撃ち合いには圧倒的な強さを持っているプレイヤーだ。
個々で勝負できる能力を持ちながら、JoxJoのIGLの元に全体でまとまった連携の取れる隙のないチームがこのFENNELだ。
Map Ban Pick
マップのピックはこのようになった。
事前の予想ではSCARZがロータスをバン、FENNELがバインドをバンすると予想されていたが、FENNELがバンしたのはここにきてフラクチャー。
さらにファーストピックにバインドをピックしてみせたFENNEL。
まだ一度も見せていないバインドでの戦いに期待が高まる。
実況解説はお馴染みのOooDa & yukishiro コンビ。
声出しも解禁されたEDION ARENA OSAKA では、選手入場から大歓声に包まれた。
1st. HAVEN
( Defender - SCARZ. Attacker - FENNEL. )
ファーストマップのヘイブンの結果はこのようになった。
1stラウンドはラークのsyoutaがトリプルキル、5thラウンドはhiroronがクワドラキルをするなど、序盤はFENNELが有利に試合を進める。
6thラウンドではXdillのハンターズフューリーに、Kr1stalが返しのハンターズフューリーを撃つ頭脳プレイを見せるも、結局はJoxjoの1v2クラッチでFENNELがラウンドを取得。
前半を9-3で折り返したFENNELが、攻守交代後も変わらぬ強さを見せる。
17th、18thでは二連続で、ラウンド開幕すぐにsyoutaがスモーク抜きのダブルキルを取り、SCARZを寄せつけない。
最終的には13-5でFENNELがマップを取得した。
2nd. BIND
( Defender - SCARZ. Attacker - FENNEL. )
セカンドマップのバインドの結果はこのようになった。
FENNELは1デュエリストのハーバー、ヴァイパーという構成。
7thでは hiroron が一瞬でトリプルキルを取り、解説の yukishiro も「とんでもないプレイ」と絶賛の活躍でラウンドを取得。
一時 7-1 とリードするなど、FENNEL が前半を8-4でリードして折り返す。
後半はしかし、SCARZ らしい積極的なプレイが随所に見られ、FENNEL に強気に撃ち勝っていった SCARZ がマップを取得した。
3rd. ASCENT
( Defender - SCARZ Attacker - FENNEL )
サードマップのアセントの結果はこのようになった。
メタ構成のSCARZに対し、FENNELはアストラを採用した。
5thラウンドでは FENNEL がBサイト奥に設置したロックダウンに対し、SCARZ は全員で飛び込んで3秒足らずでサイトを制圧、ラウンドを取得した。
前半を8-4 FENNEL リードで折り返し、後半を互角の戦いを見せる。
21thラウンドは syouta のクワドラキルで SCARZ にAサイトの敷居すら跨がせず、22thラウンドはTORANEKO が1v2 クラッチ。
先にマッチポイントに到達したのは FENNEL だが、SCARZ も譲らず試合はオーバータイムへ。
25thラウンド はsyouta、Xdill のコンビが 2v4 を返し、26thラウンドはJemkin が圧巻のトリプルキル。
28thは体力24で一人残された Allen が1v2 クラッチでクワドラキル。会場からはその日一番のどよめきが起きた。
29thは CLZ が Kr1stal とのキャプテン同士の1v1を制すも、31th、32thラウンドと撃ち合いに押し勝った SCARZ が最終的に勝利。3マップ目を取得する。
このマップで SCARZ はファーストキルを21回も取り、連携力の高さを見せる。
4th. SPLIT
( Defender - SCARZ Attacker - FENNEL )
フォースマップのスプリットの結果は以下のようになった。
Regular Season に比べ、構成面ではFENNELは従来通りだが、SCARZは2コントローラー構成からサイファー入り構成への変更が見られた。
8thに Kr1stal のジャッジがミッドで火を噴き、SCARZ がスリフティー。
それでも前半は互角に試合が進み、6-6の同点で後半に折り返す。
19thの SCARZ はAスロープ進行を止められ苦しい展開に陥るも、ラウンド残り25秒でBサイトへのローテートを決断。これが功を奏し、無事このラウンドを獲得。
3ラウンド以上差の付かない熱戦は、リードされていた FENNEL が22thに SCARZ に追いつき、ラウンド数は11-11に。
しかし23thはTORANEKO、Yosiiiが2-4を返し SCARZ が先にマッチポイントに到達。
24thに調整バイを強いられた FENNEL に危なげなく撃ち勝ち、SCARZ がマップを獲得。
マップ数3-1で SCARZ が勝利し、3ヶ月前のSplit1のリベンジを達成した。
勝利した SCARZ はChallengers Ascension Apac への挑戦権を賭け、翌日 Jadeite との Grand Final へと駒を進めることとなった。
勝利を分かち合う SCARZ のメンバー
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